(第1部)「れんげの会」代表世話人挨拶 TOP 2023/07/16
(このホ−ムページ作成の趣旨)
本日は、第10回日本共産党尾西後援会「れんげの会」の総会に多数ご参加いただきありがとうございます。
日本共産党は、昨日7月15日に、党創立101年の記念の日を迎えました。 そして6月24日には、第8回中央委員会総会
を開催しました。そこで志位委員長は次のように幹部会報告を行っています。
「この総会の任務は第一に、統一地方選挙の結果と教訓を明らかにすること、第二に、総選挙躍進にむけた政治方針
と活動方針を明らかにすること、第三に、先の7中総が提起した、来年1月の第29回党大会までに、「130%の党」を
つくるという大事業をいかにしてやり抜くかについて、活動方向を明確にすることであります。」 と述べています。
第一の統一地方選挙については、「政治対決の弁証法」の立場で闘いの到達点をつかむことであると強調しています。
昨年7月の参議院選挙では、安倍晋三元首相が統一教会との関連で銃撃を受けて亡くなるという事件がありました。
この統一教会は、国際勝共連合という政治組織と繋がっており、安倍晋三元首相の祖父にあたる岸信介・この人は戦後
の日本を、アメリカの軍事支配下に置くという安保条約の推進者ですが、この岸信介こそ、日本に勝共連合という反共
の政治組織を形成した張本人なのです。
先の統一地方選挙の期間中でも、われわれが経験したように、共産党の選挙妨害として、この地域に勝共連合の反共ビラ
が撒かれました。私たちはこうした妨害にも屈することなく、すぐさま反撃ビラを撒いて対応しました。
私たちは、こうした「政治対決の弁証法」によって、市議会議員選挙において、念願の2議席を確保することができま
した。ここに渡邊さんをお迎えして市政報告会を開催することができた次第であります。
渡邊さんには、心から御礼申し上げる次第です。
しかし、8中総の報告では、全国的には議席の後退を招いております。その結果という訳ではありませんが、6月21日に
閉会した国会は、「戦後最悪の悪法」が数の力で押し切られるという、かつて経験したことのない異常な国会となりました。
具体的にいえば、5年間で43兆円もの大軍拡の財源を捻出するという「軍拡財源確保法案」、国民の血税で軍事企業を
育成支援するという「軍需産業支援法案」、原発事故の反省もなく、原発回帰をおしすすめる「原発推進5法案」、さらに、
国民にとって最悪なのは、健康保険証を廃止してマイナンバーカードを強要する「マイナンバー改悪法案」です。
また、難民・外国人の命を危険にさらす「入管法改悪法案」です。これら、国のあり方の根幹に関わる悪法が、先の国会で
次々と強行されました。それらは、自民党・公明党・日本維新の会・国民民主党という「悪政4党連合」の大政翼賛的勢力
にも助けられての強行成立でした。
日本共産党は、先の8中総の報告で、「こんなアメリカ言いなりの国でいいのか」「こんな財界のもうけ最優先の国でいい
のか」「こんな人権後進国でいいのか」と問いかけ、「第29回党大会大成功、総選挙躍進をめざす党勢拡大・世代的継承
の大運動」を呼びかけています。
われわれは、党創立101年目の、中央委員会による、この呼びかけに応える事で、今日の総会の「歴史的な意義」を、確認
する次第であります。
この総会を機に、われわれは、この中央の「呼び掛け」に応えて、総決起しようではありませんか。
以上で、私の挨拶といたします。よろしくお願いします。 2023/07/16 TOP |
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2025.1.11(土)午後1:30〜3:30 大徳公民館 2F研修室 TOP
一宮市政報告会 れんげの会代表挨拶
明けましておめでとうございます。
ただいまご紹介に預かりました M といいます。
始めに、私自身のことになりますが、昨年は、7月に大腸癌が発見されて、7月と9月に一宮西病院に入院し、9月には癌の
摘出手術を受けました。
幸い転移などは見られず、現在はリハビリに専念しています。・・・この大腸癌手術のあと、ある雑誌で「がんが嫌がる5つ
の生活習慣」という、船戸崇史(たかし)さんの記事を見つけたので、少し紹介します。
・・・それは、「睡眠、運動、加温(体を温める)、良食(良い食事をとる)、笑い」という5つの習慣というものです。
そこで私が船戸さんに注目したのは、「がんの原因まではメスでは切れない」という事、「癌は体を顧みない生活の集積」
だとしている事です。そして、「癌は自分の生を見つめる良い機会」ですが、「癌を治すこと」自体を至上命題にして生
きてはいけない、・・・自分が本当にやりたいことをやりなさい、と説いている事です。 そこで私は、・・・
今年の年賀状に、自分のやりたいこととして、今年からマルクスの「資本論」に取り組みたい、と、決意表明をしました。
いま、世界はロシアのウクライナ侵略やイスラエルのガザ攻撃など、またアメリカのトランプ大統領の再選や、韓国ユン
大統領の年末における「非常戒厳」宣言など、大激動の最中にありますが、そうした中で「資本論」は、こうした資本主義
社会の歴史的成立と、その発展から腐朽・腐敗の没落の過程まで一貫して究明しています。それはまた、資本主義社会の
世界的な末期的症状を<誰が克復するのか>という主体の問題まで解明しており、その<動かぬ指針>をわれわれに提供し
ています。
他方、一宮市では、先の総選挙では、愛知10区で、市民と立憲野党の共闘で、藤原のりまささんを当選させ、自公政権を過
半数割れに追い込むことができました。しかし、全国的には日本共産党は、自民党の裏金スクープをだして国会で追求した
にもかかわらず、議席は10から8議席へと後退し、国会質疑における発言時間などが減少するという残念な結果になりました。
そして、この少数与党となった石破・自公政権は、それにも関わらず、企業・団体献金など、裏金作りへの反省もなく、相も
変わらず、財界優遇、アメリカいいなりの大軍拡予算をくみ、そのしわ寄せとして教育や福祉予算を大幅に削減し、おまけに
安倍・菅・岸田と受け継がれてきた自己責任論の新自由主義政策を継続させようとしています。おかげで物価高騰の中で、
実質賃金は上がらず、シャットルの新年号にありますように、昨年には一宮市でも水道料金、下水道使用料、保育園給食費
の値上げ、保育園の民間移管、など、暮らしや子育て支援に逆行する市政が続けられています。私たちは、こうした議会の
動きをしっかり監視し、関与していかなければ我々の暮らしや子育てなどが破壊されていくことになりかねません。
今日は、渡辺さんの市議会報告を受けますが、われわれも国政や市政をしっかり注視し、それぞれの議会で多数派を形成し、
学校給食の無償化やアイバスの充実化、水道料金の値下げなど、我々の切実な暮らしの要求を実現していこうではありません
か。後でWさんとの懇談会も予定していますので、Wさんの議会報告を最後までご静聴のほどよろしくお願いします。TOP
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しんぶん赤旗「法人税減税の実態」 2024/08/11 TOP
新聞を読んで−「法人税減税の実態」(しんぶん赤旗、8.6@、8.8A、8.9B、8.10C、8.11D)から
「不公平な税制をただす会共同代表、税理士の菅 隆徳氏(寄稿)」
@穴埋めに消えた消費税(2024.8.6 p8)
1989年に消費税が導入されてから35年になる。
「直間比率の是正」を口実に、直接税である法人税、所得税を引き下げるもの。財界は、消費税導入後も法人税減税と
消費税増税を繰り返し要求。結果、法人税率は40%→23.2%、消費税は3%→10%。(これが失われた30年の実態)
「(法人税)減税は失敗」
法人所得は1989年46兆円→2021年99兆円と倍増しているが、法人税収は19兆円→14兆円と減収。なぜか?
第一に法人税率の大幅引き下げ。第二に大企業優遇税制、第三に法人税率が累進税率ではなく23.2%なので、大きな利益
を上げている大企業には応分の負担ではない。消費税導入30年の国の税収明細を比べると、1990年60.1→2020年60.8と
変わらないのに、所得税収は26.0→19.2兆円(▼6.8)、法人税収は18.4→11.2兆円(▼7.2)消費税収は4.6→21.0兆円
(△16.4)と増収。消費税収は、法人税と所得税の穴埋めに使われてしまったのです。
A(大企業)上位20社負担は14%のみ。(2024.8.8 p8)
上場企業は3年連続で最高益と報道。(日経5.24)2023年度(24年3月期)の純利益は前期比20%増の46兆8285億円。
これらの大企業は税金をどれくらい払っているのか。
上位20社の法人3税(法人税、法人住民税、法人事業税)の負担率を表にまとめた。
結果、@税引前純利益合計171,528億円、A法人3税24,065億円、B法定実効税率30.4。C負担率14.0%。なぜこんなに
税負担が少ないのか。 それは大企業優遇税制による減税があるから。
(1)「受取配当益金不算入」制度、(2)「研究開発減税」制度などがあるから。
上位20社の実質負担率を計算してみると、法定実効税率平均30.4%に対して、実質負担率の平均は、わずか14.0%でした。
消費税導入後、法人税率は半減した(40%→23.2%)が、その半分も大企業は支払っていないのです。(30.4→14.0)
B法人税は「5億円の壁」 (2024.8.9 p4)
「所得税には1億円の壁がある」と岸田首相は以前に発言した。所得税は累進税率だから高所得者ほど税負担率は高いはず
だが、1億円の26.6%を越えると逆に下がり始める。原因は、富裕層の所得の大部分を占める株の配当や譲渡に対する課税
が、他の所得と合算されず、極端に低い15%の税率になっている事にある。ところが、法人税には「5億円の壁」がある。
(表:資本金階級別の法人税実質負担率2021年度参照2024.8.9p4)
資本金1億円以下:15.7%〜19.8%、1億円超5億円未満:21.0%でピークとなり、資本金50億円(15.6%)100億円(13.3%)
となり、税負担率が逆に下がっている。
「逆累進構造に」
中小企業の法人税負担率は18.6%、中堅企業は20.8%、大企業は9.8%です。大企業は中小企業の半分しか法人税を支払って
いないのです。富岡幸雄中央大教授(故人)は、「日本の法人税の現状は巨大企業が極小の税負担で中小企業が極大の税
負担となり、企業規模別の視点では逆累進構造となっている」と。(『文芸春秋』12年5月号)
C大企業に隠れた補助金 (2024.8.10 p6)
「租税特別措置」
北野弘久日大名誉教授(故人)は、その著『納税者の権利』(岩波新書)で次のように説明している。「租税特別措置とは、
広く合理的な理由なしに憲法の応能負担原則を犠牲にして、特定の納税者の税負担を傾斜的に軽減する措置を意味する。
それは単に租税特別措置法において規定するものだけではない。法人税法において規定するものも租税特別措置を構成する。
具体的には、租税特別措置法における研究開発費減税や、法人税法における受取配当益金不算入などです。
朝日新聞2024.4.19号は、「法人税優遇、減収2.3兆円」「大企業偏重」との見出しで租税特別措置法による政策減税の問題
点を報道。研究開発費減税や賃上げ減税について、「投資額に応じて減税規模が大きくなるため、結果として大企業に恩恵
が偏る傾向がある。企業全体の0.2%しかない『資本金100億円超』の企業が研究開発減税の約65%、賃上げ減税の約24%を占
めている」と指摘。
「1年約6兆円」
同時に法人税法でも膨大な「租税特別措置」がなされている。具体的には、受取配当益金不算入、外国子会社配当益金不算
入、連結納税です。租税特別措置は大企業に対する「隠れた補助金」なのです。
租税特別措置法関係では、減税額は1兆2374億円、法人税法の租税特別措置では、受取配当益金不算入減税額は2兆3255億円
、外国子会社配当益金不算入減税額は、1兆4483億円、連結納税減税額は9147億円、合計5兆9259億円。
21年度の法人税収は14兆円ですからいかに多額な大企業減税が行われているかが分かります。
D献金の見返りに優遇 (2024.8.11 p4)
「大企業ばかり」
様々な租税特別措置の概要
@研究開発減税:試験研究費の2%から14%を法人税額から控除。毎年1兆円規模の研究開発費をに投入しているトヨタ自動車
は22年度915億円の減税と推定。
A賃上げ減税:その事業年度の控除対象雇用者給与支給増加額の15%から40%相当額の法人税額が特別控除される。22年度の
減税額は全体で5150億円。法人税から控除するため、赤字中小企業には何の支援にもならない。中小企業には社会保険料
の減免など直接支援することが求められている。
B受取配当益金不算入:子会社などからの受取配当益金について、利益から除き、課税しない。持株比率1/3以上の株式配当
のすべて、5%以上1/3未満の株式配当の50%、5%未満の株式配当の20%が受取配当益金不算入として利益から除かれる。
C外国子会社配当益金不算入:内国法人が外国子会社(持株比率25%以上)から受ける配当の95%を利益から控除できるもの。
グローバル大企業の優遇措置です。
D連結納税(グループ通算制度):グループ内の各法人が法人税額の計算と申告を行い、その中で損益通算を行うもの。
グループ内の課税所得が減り、減税となる大企業優遇税制です。
「公平を犠牲に」
なぜ税の公平を犠牲にして、大企業優遇税制が続くのか。自民党への企業・団体献金があるからです。
トヨタ自動車の22年度減税額は5211億円、自民党の政治資金団体である国民政治協会への献金額は5000万円。同じく三菱
商事は、3755億円と2800万円です。それぞれ1万倍の見返りがあったのです。(了)2024.8.11 TOP
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2024(R6)年度一般会計税収の推移(財務省)
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公務員の非正規割合地図(ツイッターから引用2023.7.22) TOP
桃太郎+@momotro018 ・7月22日
この図はわかり易すぎる。30年間でこのザマ‥自民党が日本をぶっ壊し続けてきた結果がこれ。
この地獄をさらに進めようとしているのが自民党と維新。
どちらも竹中平蔵が絡んでいる日本破壊カルト政党だ。 TOP |
2人以上の勤労者世帯のエンゲル係数と食料物価指数(ツイッターから引用2023.8.02) TOP
金子勝@masaru_kaneko
【アベノミクスでエンゲル係数は暴騰した】議事録公表を契機に、元日銀審議委員までが
「こんなことなら始めなければよかった」と言い出す始末。世界的インフレに完全無防備のまま、
アベノミクス円安が10年間にわたるエンゲル係数の急騰をもたらし、貧困化を進めた。TOP

「週間エコノミストOnLine」(2023年7月31日)の解説 TOP
=円安の進行でエンゲル係数が上昇 市岡繁男=
厚生労働省が発表した5月の毎月勤労統計によると、物価変動を加味した実質賃金は14カ月連続のマイナス
だった。所定内給与の伸び率は前年比1.8%増だったものの、それ以上に物価が上がっている。
また総務省が発表した5月の家計調査報告では、実質可処分所得(2人以上の勤労者世帯)は前年比7.5%減
だった。可処分所得とは所得から税金や社会保険料を差し引いたもの。
物価上昇による所得減に加え、税・社会保険料はインフレになれば自動的に増えるので、家計が使えるお金は
この1年で急縮小している。
預貯金も目減りを免れない。物価上昇率が4%なら100万円の預貯金は1年後、実質96万円となる。
家計が保有する預貯金は1100兆円なので、年間44兆円も蒸発する計算だ。
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(※)(2024.4.7第二回中央委員会総会・手紙の内容説明・田村智子委員長の報告 TOP
(現代版歴史的転換:「天下分け目の戦い」への心構えです。YouTube参照)
(※)日本共産党第29回大会・中央委員会報告・田村智子委員長の報告(朗読)
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※【文字通訳付】日本共産党102周年創立記念講演会(田村智子委員長)(YouTube)
「いま日本を変える歴史的チャンス−暮らし・平和・人権、そして未来社会」です。是非ご覧ください。
https://www.youtube.com/live/t2tXr1AKsYY
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マルクス・エンゲルス略年譜 TOP |
2023.07.07からマルクス・エンゲルスの古典学習会を開催することになった。
ここではまずはじめに、マルクス・エンゲルスの生きた時代背景を略年譜形式で押さえておきたい。
以下の略年譜は雑誌「経済」2013.5月号掲載による。
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「マルクス・エンゲルス略年賦」(雑誌「経済」2013.5月号、p6から引用)
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1818 マルクス生まれる
1820 エンゲルス生まれる
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※1770〜1831 ヘーゲル(精神現象学1807、論理学1812、エンチクロペディ1817、法の哲学1821)
※1789 フランス革命(当時ヘーゲル19才)
※1830 フランス:7月革命(立憲君主制)
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1842 マルクス、「ライン新聞」へ寄稿、やがて主筆に
1843 「ライン新聞」編集部を退く。パリへ
1844 マルクス「独仏年誌」創刊。エンゲルス:「国民経済学批判大綱」
マルクス:「ユダヤ人問題によせて」「ヘーゲル法哲学批判序説」
マルクス・エンゲルス、「聖家族」共同執筆
1845 マルクス、パリを追放されブリュッセルへ
エンゲルス、「イギリスにおける労働者階級の状態」刊行
1846 マルクス・エンゲルス、「ドイツ・イデオロギー」共同執筆
マルクス・エンゲルス、共産主義通信委員会を組織
1847 マルクス、「哲学の貧困」出版。マルクス・エンゲルス、共産主義者同盟に加盟。
1848 マルクス・エンゲルス「共産党宣言」発表
ドイツで「新ライン新聞」創刊。(仏:2月革命、独:3月革命)
1849 マルクス「新ライン新聞」に「賃労働と資本」を連載。
8月マルクス、ロンドンに亡命、経済学の研究開始。
1850 エンゲルス、マンチェスターで商会の仕事に就き、マルクスを支える。
1851 ルイ・ボナパルト、クーデターで皇帝に
1852 マルクス、「ルイ・ボナパルトのブリュメール18日」発表
1857〜58 マルクス、経済学の草稿執筆「57〜58年草稿」
1859 マルクス、「経済学批判」(第一分冊)刊行
1861〜63 マルクス、経済学批判続編の草稿「61〜63年草稿」
1863.7.6 マルクスの「経済表」を手紙でエンゲルスに送る。
1863〜65 マルクス、「63〜65年草稿」(資本論全3部の草稿)執筆
1862 マルクス、第一インターナショナルの「創立宣言」「暫定規約」起草
1865 マルクス、第一インターナショナル総評議会で「賃金・価格および利潤」を講演
1865〜67 マルクス、「資本論」第一部完成稿執筆
1867 マルクス、「資本論」第一部刊行
1867〜70 「資本論」第二部、第2〜第4草稿執筆
1871 パリ・コミューン マルクス、「フランスにおける内乱」執筆
1872 「資本論」フランス語版刊行開始(〜75年) 第一インターハーグ大会。本部をアメリカへ
1873 「資本論」第一部第2版刊行
1875 マルクス、「ゴータ綱領批判」(独、ゴータで合同大会)
1876 エンゲルス、「反デューリング論」執筆開始
1877〜81 「資本論」第二部草稿執筆(第5〜第8草稿)
1880 エンゲルス、「空想から科学へ」刊行
1883 マルクス、死去 「資本論」第一部第3版刊行
1885 「資本論」第二部刊行
1886 エンゲルス、「フォイエルバッハ論」刊行
1891 エンゲルス、「エルフルト綱領批判」発表
1894 「資本論」第三部刊行
1895 エンゲルス、「マルクス『フランスにおける階級闘争』の序文」を執筆
1895 エンゲルス、死去 TOP
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友歩会の例会(第100回記念)とYouTube録画紹介 2024/03/05 TOP
前略
各位、今日は啓蟄とはいえまだ寒暖の差が厳しい中、如何お過ごしでしょうか。
私は、先月(2月)3日(土)、友歩会の例会(第100回記念)に東海市に史跡巡りに出かけてきました。
下記ホームページをご覧いただければ幸いです。
https://icurus-jk2unj.ssl-lolipop.jp/yuho100.htm
東海市は、特に細井平洲を平洲記念館で顕彰しています。また、市内には平洲と名前を冠した小中学校があります。
細井平洲は、・・・今日、自民党政治が能登半島地震という自然災害にも関わらず、自ら腐敗劣化して裏金疑惑や軍拡大予算を
盛るなど対応を誤るのとは対照的に、江戸中期において、米沢藩(今の山形県米沢市)中興の祖と言われる上杉鷹山の師として、
多くの教えを残しています。
ここでは、上杉鷹山の民主主義と言われている「伝国の辞」(上杉鷹山35才)を紹介します。鷹山が家督を治広に譲ったとき
の言い伝えです。(上記HP参照) (童門冬二「上杉鷹山の経営学」)
「1、国家は先祖より子孫に伝え候国家にして、我、私すべきものには之無く候
2、人民は、国家に属したる人民にして、我、私すべきものには之無く候
3、国家、人民のために樹てたる君にて、君のために樹てたる国家、人民には之無く候 右三条、御遺念あるまじく
候事
天明五年(1785年)巳年二月七日 治憲 治広殿 机前」と。
まるで、今日の自民党の巨額の組織的な裏金疑惑を見越したかのような教えではないでしょうか。西洋ではこの4年後(1789年)
にフランス大革命が勃発していますね。ブルボン絶対王政が財政難を理由に市民への課税(重税)を課そうとした事による貴族
の反抗で口火が切られたとされています。
以下は、最近視聴したYouTubeの「戦争を生みだす資本主義」の一世紀を映像化したものですが、われわれは一刻も早く
この資本主義的経済社会の地獄を乗りこえない限り、地球社会が共倒れして壊滅する事態に直面していると危機感を抱いている
次第です。 皆様にお知らせする次第です。
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「戦争を生みだす資本主義」の一世紀@
@第一次世界大戦 完全版(1914〜1918)
https://www.youtube.com/watch?v=AX2oN9Re8eo
A大人の教養TV【ロシア革命】(1917)わかりやすく解説!
https://www.youtube.com/watch?v=JAn2VBimH4s
B【二・二六事件】(1936)とは? 衝撃の事件をわかりやすく徹底解説!軍部の大規模反逆はなぜ起きた?
https://www.youtube.com/watch?v=vupt-cHCmAw
B「デモクラシータイムス」【高瀬毅のずばり!真相】「二・二六事件」と青年将校 〜“反乱軍”の素顔に迫る〜
https://www.youtube.com/watch?v=DZ0KFv5EH64
C「YouTube高校 / 日本史」【昭和時代】249 二・二六事件とは?
https://www.youtube.com/watch?v=vPwun-XqBMM
D「第二次世界大戦」
https://www.youtube.com/watch?v=JnXXYD8lXqY
E冷戦 完全版
https://www.youtube.com/watch?v=5bT-6NECUO4
F世界で最も解決困難な紛争|イスラエル-ガザ紛争
https://www.youtube.com/watch?v=IzPW0wF3J5s
以上、われわれは、地球規模の戦争や歴史的紛争だけではなく、地球温暖化防止や核兵器禁止条約のようなわれわれ市民の
自覚的な世界的・歴史的な”到達点”をも再確認することもまた必要なことではないかと思います。
皆様の近況などまたお寄せいただければ幸いです。
それではまた、次回に TOP
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「戦争を生みだす資本主義」の実態A:Youtube録画集 TOP
1,第一次世界大戦はなぜ始まり、どう終わったのか?【世界史】
https://www.youtube.com/watch?v=fUo9RbrRAsQ
2,【第二次世界大戦】開戦から終結までわかりやすく解説
https://www.youtube.com/watch?v=O4T7sGPp3SM
3,【太平洋戦争】なぜ日本人はアメリカとの無謀な戦争に向かったのか?
https://www.youtube.com/watch?v=XNp6zgE21ag
4,【ゆっくり解説】史上最悪の泥沼の争い|朝鮮戦争の歴史
https://www.youtube.com/watch?v=fyNTTlF1y2A
5,ベトナム戦争
https://www.youtube.com/watch?v=QKImYAAze-U
6,40年で完全荒廃した地獄の戦場|アフガニスタン戦争
https://www.youtube.com/watch?v=avjlt8FwT9U
7,戦後最悪の悲惨な紛争|ユーゴスラビア内戦
https://www.youtube.com/watch?v=IYZ7ZDGE268
8,ロシアの歴史 完全版
https://www.youtube.com/watch?v=aGT9P41TObY&t=7s
9,ロシア帝国とウクライナの歴史
https://www.youtube.com/watch?v=mo4D2uKN4g8
10、民族信仰だったユダヤ教
https://www.youtube.com/watch?v=F2L_RM1KR8I
11,【宗教史@】ユダヤ教・キリスト教・イスラム教の歴史
https://www.youtube.com/watch?v=0a7nINmr_Wo
12,【ユダヤ教・キリスト教・イスラム教】
https://www.youtube.com/watch?v=iSblx6aF8yU
13,【ゆっくり解説】史上最悪の泥沼の争い|朝鮮戦争の歴史
https://www.youtube.com/watch?v=fyNTTlF1y2A
14,知っておくべきオバマの裏の顔とロシアから見たウクライナ侵攻
https://www.youtube.com/watch?v=jgjD9sIK36s
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『フォイエルバッハに関するテーゼ』 TOP
第1テーゼ
フォイエルバッハを含めたこれまでのすべての唯物論の主な欠陥は、対象・現実性・感性がただ客体あるいは直感の
形式のもとでだけとらえられていて、人間の感性的な活動・実践として、主体的にとらえられていないことにある。
従って、活動的な側面は、唯物論とは反対に、観念論によって展開されることになった。
しかしこれはただ抽象的におこなわれたにすぎない。なぜなら、観念論はもちろん本来の意味での現実的な、感性的
な活動を知らないからである。フォイエルバッハは、思想的客体とは現実に区別される、感性的な客体を求めている
のだが、しかし、人間の活動そのものを対象的な活動としてはとらえない。だから彼は、『キリスト教の本質』の中
で、理論的な態度だけを真に人間的態度と見なし、実践はその卑しい、ユダヤ人的な現象形態においてのみとらえら
れ、固定されている。従って彼は、「革命的」な、実践的・批判的な活動の意義を理解しない。
第2テーゼ
対象的真理が人間の思考に達するかどうかという問題は、何ら理論の問題ではなく、実践の問題である。実践におい
て、人間はその思考の真理を、即ち彼の思考の現実性と力とを、その此岸性を証明しなければならない。
実践から切り離された思考が現実的であるか非現実的であるかという争いは、純然たるスコラ的な問題である。
第3テーゼ
人間は環境と教育の所産であり、従って人間の変化は環境の相違と教育の変化との所産であるという唯物論的学説は、
まさに人間が環境を変えるのであり、また教育者自身が教育されなければならない、ということを忘れている。
従ってこの学説は、必然的に社会を二つの部分に分け、そのうちの一つは社会よりも優越しているとするようになる。
(例えばロバート・オーウェンの場合)
環境の変更と、人間の活動との合致は、ただ変革的実践としてのみ、把握されかつ合理的に理解される。
第4テーゼ
フォイエルバッハは、宗教的自己疎外の事実、すなわち宗教的、空想的世界と現実の世界とへ二重化されているという
事実から出発する。彼の仕事は、宗教的な世界をその現世的な基礎に解消させることにある。
だが、彼はこの仕事が成し遂げられてからも、なお主な事がし残されているということを見落としている。
というのは、現世的な基礎が自分自身から浮き上がって、一つの独立の王国を雲の中に確立するという事実は、まさに
この現世的基礎の自己分裂と自己矛盾とからのみ説明されなければならないからである。従ってこの現世的な基礎が
まず矛盾として理解されなければならないし、次にこの矛盾をとりのぞくことによって実践的に変革されなければなら
ない。だから、例えば、地上の家族が聖家族の秘密であることが発見されたら、今度は地上家族そのものが理論的に批判
されかつ実践的に変革されねばならない。
第5テーゼ
フォイエルバッハは、抽象的な思考に満足せず、感性的な直感に訴える。しかし、彼は感性を実践的活動、即ち人間の
感性的活動としてとらえない。
第6テーゼ
フォイエルバッハは、宗教の本質を人間の本質に解消する。しかし、人間的本質は、個々の個人に内在する抽象物で
はない。人間的本質とは、現実には、社会的諸関係の総体である。(※)
フォイエルバッハは、こうした現実的な本質にたちいらないから、
(1).歴史の過程を無視して、宗教的心情をそれだけで固定し、そして抽象的な−孤立した−人間的個体を前提せざるを
えなくなる。
(2).だから彼の場合、人間の本質は、ただ「類」として、即ち、多くの個人を単に自然的に結びつける、内的な、無言
の一般性としてしかとらえられない。
第7テーゼ
従ってフォイエルバッハは、「宗教的心情」そのものが1つの社会的産物であるということ、彼が分析する抽象的個人が
現実には特定の社会形態に属しているということを見ない。
第8テーゼ
すべての社会的生活は、本質的に実践的である。理論を神秘主義に誘い込むあらゆる神秘は、その合理的解決を人間の
実践およびこの実践の把握のうちに見いだす。
第9テーゼ
直感的な唯物論、すなわち、感性を実践的な活動としてとらえない唯物論が到達する最高の地点は、「市民社会」に
おける個々の個人の直感(Anschauung)である。
第10テーゼ
古い唯物論の立場は「市民」社会であり、新しい唯物論の立場は、人間的社会あるいは社会化された人類
(vergesellschftete Menschheit)である。
第11テーゼ
哲学者たちは、世界を様々に解釈した(interpretiert)にすぎない。大切なことはしかしそれを変革すること
(verandern)である。 TOP
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(※)ヘーゲル『精神哲学』における関係主義的人間把握の事例。
(広松渉『マルクス主義の地平』:第三章「唯物史観における人間の問題」p127
「個体の具体的な存在には、彼の根本的諸関心(Grundinteresse基本的な−間−存在)の総体、彼が他の人間
ならびに世界一般と共に形成している本質的で且つ特殊的・経験的な諸関係との総体(Gesamtheit)が属して
いる。この総体性(Totalitat)は個体に内在的であり、そして先には個体の守護神と呼ばれた。
その意味で上記の総体性は個体の現実性を形成している。」
(ヘーゲル『エンチュクロペディ』」(「精神哲学」岩波文庫(上)30 p217)(第406節)
広松編『ヘーゲル』p163) TOP
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「実践哲学の復権」広松渉 思想の言葉 (思想の言葉「思想」1981.6所収) TOP
実践を重要視することと、実践に関する論議を自己の哲学的体系の内部で優位に置くこととは、勿論別事である。
第一義を実践活動に置く哲学者たちにあってさえ、実践哲学が優位に遇される例は、寧ろ稀であるように見受けられる。
哲学は、一見、俗世間から超絶しているかにみえて、その実、歴史的・社会的現実と鋭く切り結んでいる。
古来、大を成した哲学者たちは、大抵が挫折せる政治家であって、彼等にとって哲学とは「別の手段を以ってする政治の
延長」であったとすら言うことができよう。
彼等の中には哲学論文という装いのもとに政論を展開した者も少なくない。講壇の飾人形輩には固よりこのことは妥当し
ないが、真の哲学者たる者は古今を通じて極めて実践的である。
政治家的情熱−それは宗教家的情熱や道徳家的情熱の形を執る場合もある−が若し無ければ、有為な人士が何で哲学など
という”迂遠”な代物に献身できよう。
顧みれば、十九世紀のある時点以降、所謂講壇哲学の確立に伴い、哲学のアクチュアリティーが失われたかのようにも
見える。しかし、見方によっては、講壇哲学の非実践的姿勢それ自身、相対的に安定せる体制のイデオローギッシュな
一表白なのであって、決して脱実践的であったわけではない。現に、第一次世界大戦以後、体制的危機が露わになるや
−従前、講壇哲学の主流をなした認識論主義的な非実践的哲学は一気に退潮しー実践的姿勢の哲学が簇生(ぞくせい)
したのであった。今にして思えば、しかし、それらはまだ牧歌的ないし哀歌的であって、今昔の感に堪えない。
昨今では、さすがに、講壇哲学の内部からすらも「実践哲学の復権」が叫ばれる情況に立ち至っている。時潮のしから
しめるところ、当然と言わねばなるまい。
「実践哲学」と一口に言っても、事実上道徳哲学に局定するものもあり、政治哲学を基柱とするものもあり、多義的で
あるが、実践主体たる人間が歴史的世界に内存在する以上、いわゆる個人主義道徳の如きは、事の原理上、そもそも存立
しえない。−実践は、一見孤高の営為にみえる場合であってすら、本源的・本質的に間主体的な協働であり、実践はその
都度すでに協働連関へのアンガージュマンである。−とすれば、実践哲学は、事柄に迫られて、一種の社会哲学ないし
政治哲学たらざるを得ないであろう。
実践哲学は、人々の実践やそれが物象化的にもたらす制度的既成態について単に論攷するものではなく、各自が如何
ように実践的に関与すべきかを論定する。そのためにも、実践の存在条件と存立構造を前梯的に究明する。
ここにあっては、伝統的な「主体−手段−客体」という”三項図式”を止揚して、人間の間主体的共同存在相と対象的
活動性の存立機制を「役割行動編制」に定位しつつ捉え返すことが鍵鑰をなすものと筆者は考える。
現下の実践哲学は、剰え、世界人類史的危機の只中にあって現体制を如何に変革し、如何なる理想的社会を建設するか、
その現実的諸条件を解明しつつ、将来的展望を披くものでなければなるまい。それは、帰するところ、社会変革論であり、
新社会建設論である。
人はここで、マルクス主義の過去と現在を想うことであろう。近現代の哲学において、実践哲学を基軸に据えた最たる
ものがマルクス主義にほかならない。しかし、マルクス主義は、所謂ロシア・マルクス主義流の客体主義と所謂西欧
マルクス主義流の主体主義との両極分解を呈しつつ、理論的にばかりか、現実的実践においても、”昏迷”状態に陥って
おり、理論的・実践的”復権”が切に冀求される。
マルクス主義は、実践哲学の部面においても、まだ体系的に完成しておらず、体系的構築の途上にある。
想えば、マルクス主義の”実践哲学”は、社会・経済・政治理論の上に、一方では革命論(戦略・戦術論、組織論、等)
を構築し、他方ではカウツキー以来特色ある道徳論を展開してきたが、政治的実践論と倫理的実践論とを有機的な理論的
統一にもたらす迄には至っていない。遡っては、実践哲学の存在論的定礎に未だしいものがある。
−既成”社会主義”体制の”スターリン主義的”変質は素より単純にこの落丁に由来するものではないが、そこに一因を
求めることもできよう。時に、東欧の一部などには、初期マルクスの人間存在論や人間疎外論に基づいた実践哲学の試図
がみられる。これの登場する所以のものは諒解に難くないとはいえ、理論的には後退と評さざるを得ない。
−マルクス主義は社会革命論・新社会建設論の再構築と人倫論的なその基礎付けを甫め、実践哲学の具体的・体系的な
確立を焦眉の課題としている。このさい、価値哲学と実践哲学との媒介的結合が要訣をなすであろう。
それは価値形態論や物神性論においてマルクスの開示した物象化論の論理を、彼が永続革命論で説いた即自的・対自的な
協働的実践論と統一的に捉え返し、彼が未来社会に托した人倫的理念を宣揚するものとなる筈である。
翻って、しかし、実践哲学は抑々存在命題から価値命題をば導出できないという原理的アポリアを孕むものではない
のか。成程、人がもし、普遍妥当性をもつ当為的命題を論理必然的に導来しようと志向するのであれば、それは叶わぬ事
であろう。だが、価値命題・当為命題は元来相対的である。普遍必然的な当為など存在せず、当為の承認・拒斥は、
歴史的・社会的・階級的、その他の諸条件によって本源的に規定されている。当為命題は”呼びかけ”たらざるをえず、
共同主観的呼応を得るその限りにおいてのみ間主体的妥当性を獲得するにすぎない。実践哲学は、窮竟的には、所詮
イデオローギッシュな”呼びかけ”でしかありえない。
実践の哲学は”先駆的な決意性”に支えられる。とはいえ、”実存”はすでにして共同存在である。
人は一匹の動物として孤独に「落命」することはあっても、人間としての「死」とは共同現存在の一事実である。
人間は「死」をすら孤独に身に請けることはできない。先駆的決意は「共同人としての役割」においてのみ行われうる。
寔(まこと)に、実践哲学は共同的投企の”呼びかけ”として存立するのである。
(「思想」81年6月号) ※「広松渉 哲学小品集」(p194・岩波書店1996) TOP |
「科学的社会主義」講座 その(1) TOP
『経済学批判』序言(1859年)(マルクスの経歴に関する自己紹介@)(ページは「国民文庫」版による)
(唯物史観の定式)
・(p15)私を悩ました疑問の解決のために企てた最初の仕事は、ヘーゲルの法哲学の批判的検討であ った。
(1844年「独仏年誌」に掲載の「ユダヤ人問題によせて」と「ヘーゲル法哲学批判 序説」)。
研究の到達した結果は次のことであった。即ち、
・法的諸関係ならびに国家諸形態は、それ自体からも、またいわゆる人間精神の一般的発展からも理解できるものでは
なく、むしろ物質的な生活諸関係に根ざしているものであって、これらの生活 諸関係の総体を ヘーゲルは、18世紀の
イギリス人及びフランス人の先例にならって、「市民社会」と いう名のもとに総括しているのであるが、しかしこの
市民社会の解剖学は経済学のうちに求められ なければならない、ということ であった。
・パリで始めた経済学の研究をブリュッセルで続けた。私にとって明らかとなった、・・・私の研究の導きの 糸として
役立った一般的結論は、簡単には次のように定式化することができる。
・「人間は、彼らの生活の社会的生産において、一定の、必然的な、彼らの意志から独立した諸関係に、即ち、彼らの
物質的生産諸力の一定の発展段階に対応する生産諸関係に入る。これらの生産諸関係 の総体は、社会の経済的構造を形成
する。これが実在的土台であり、その上に1つの法律的及び政 治的上部構造が立ち、そしてこの土台に一定の社会的
意識諸形態が対応する。」
・物質的生活の生産様式が、社会的、政治的及び精神的生活過程一般を制約する。人間の意識が彼らの存在を規定するの
ではなく、逆に彼らの社会的存在が彼らの意識を規定するのである。
・(p16)社会の物質的生産諸力は、その発展のある段階で、それらがそれまでその内部で運動してきた既存の生産諸関係と、
あるいはそれの法律的表現にすぎないが、所有諸関係と矛盾するようになる。これらの諸関係は、生産諸力の発展諸形態
からその桎梏に一変する。その時に社会革命の時期が始まる。経済的基礎の変化とともに、巨大な上部構造全体が、
あるいは徐々に(イギリス)、あるいは急激に(フランス)変革される。
・このような諸変革の考察にあたっては、経済的生産諸条件における物質的な、自然科学的に正確に 確認できる変革と、
人間がこの衝突を意識し、それを闘い抜く場面である法律的な、政治的な、宗教 的な、芸術的または哲学的な諸形態、
簡単に言えばイデオロギー的諸形態とを常に区別しなければ ならない。
・ある個人が自分自身を何と考えているかによって判断しないのと同様に、このような変革の時期をその時期の意識から
判断することはできないのであって、むしろこの意識を物質的生活の諸矛盾か ら、社会的生産諸力と生産諸関係との
あいだに現存する衝突から説明しなければならない。
・1つの社会構成は、それが十分包容しうる生産諸力がすべて発展しきるまでは、決して没落するものではなく、新しい、
さらに高度の生産諸関係は、その物質的存在条件が古い社会自体の胎内で孵化され終わるまでは、決して古いものに
とって代わることはない。
・それだから、人間は常に、自分が解決しうる課題だけを自分に提起する。なぜならば、詳しく考察してみると、課題その
ものは、その解決の物質的諸条件がすでに存在しているか、または少なくとも生まれつつある場合にだけ発生することが、
常に見られるであろうからだ。
・大づかみにいって、アジア的、古代的、封建的及び近代ブルジョア的生産様式を経済的社会構成の相次ぐ諸時期として
あげることができる。(※)
(※アジア的生産様式とは、原始共産制のこと。また近代ブルジョア的生産様式とは近代資本主義的生産様式のことです。
マルクスは、この時点ではまだ資本主義という言葉を使っていない。)
・(p17)ブルジョア的生産諸関係は、社会的生産過程の最後の敵対的形態である。敵対的というのは、個人的敵対という
意味ではなく、諸個人の社会的生活諸条件から生じてくる敵対という意味である。しかし、ブルジョア社会の胎内で発展し
つつある生産諸力は、同時にこの敵対関係の解決のための物質的諸条件をもつくりだす。従って、この社会構成でもって
人間社会の前史は終わる。(p17)
※ 「エンゲルスの書評」(p253)「カール・マルクス『経済学批判』参照・抜粋
(マルクスの「経済学研究」の成果として次の『賃金・価格および利潤』が挙げられる。)TOP
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(マルクスの経歴に関する自己紹介A) TOP
・(p17)私は、F・エンゲルスとは、経済学的諸範疇の批判のための彼の天才的な概説が「独仏年誌」に現れて以来、絶え
ず手紙で意見交換し続けてきたが、彼は別の経路を経て私と同じ結果に達していた。
・1845年の春、彼もまたブリュッセルに腰を落ち着けたときに、我々は、ドイツ哲学のイデオロギー的見解に対する我々
の見解を共同して作り上げること、事実上は我々の以前の哲学的意識を清算することを決意した。この企てはヘーゲル
以後の哲学の批判という形で実行された。
・我々は、・・・かなりあとになって事情が変わったので出版できないという知らせを受け取ったが、すでに自分のため
に問題を解明するという主な目的を達していたので、原稿を歯牙にかじる批判に任せた。
・当時、・・・我々の見解を世に問うた仕事のうちからは、私はエンゲルスとの共同執筆になる「共産党宣言」と、私が
公表した「自由貿易論」とだけをあげるにとどめる。我々の見解の決定的な諸論点は、1847年のプルードンに反対した
私の著書「哲学の貧困」の中で論争形式ではあるが、はじめて科学的に示された。「賃労働」についてドイツ語で書かれ
た1論文は、ブリュッセルのドイツ人労働者協会で行った講演をまとめたものであるが、2月革命とその結果起こった
私のベルギーからの強制退去によって、印刷は中断されてしまった。(p18)
・(p18)1848年と49年の「新ライン新聞」の発行と、その後に起きた諸事件とは、私の経済学研究を中断させ、ようやく
1850年になってロンドンで私は再び経済学研究にとりかかることができた。大英博物館にある経済学の歴史に関する膨大
な資料、ブルジョア社会の観察に対してロンドンが与える好立地、最後にカリフォルニア及びオーストラリアの金の発見
とともにブルジョア社会が入り込むようにみえた新たな発展段階、これらのことが、私に全くはじめからやり直して、
新しい材料を批判的に研究し尽くそうと決意させた。
・(p19)これらの研究は、一部は外見上全く無縁な諸学科にまで自ずから入り込む事となり、私はこれらの学科に多少とも
時間を費やさなければならなかった。
・しかし、とりわけ私の自由時間は、生活費を得るために働かなければならないという必要によって削られた。
「ニューヨーク・トリビューン」への寄稿はすでに8年になるが、この寄稿は、本来の新聞通信には私は例外として携わる
だけなので、研究の甚だしい分断を余儀なくさせた。
・とはいえ、イギリス及び大陸における顕著な経済的諸事件に関する論説が私の寄稿の重要な部分をなしていたので、
私は、経済学という本来の科学の領域外にある実際上の詳細事にも精通せざるを得なくなった。
・経済学の分野における私の研究の道筋についての以上の略述は、ただ私の見解が、人がこれをどのように論評しよう
とも、又それが支配階級の利己的な偏見とどれほど一致しないとしても、良心的な、長年にわたる研究成果であることを
示そうとするものにすぎない。
ロンドン 1859年1月 カール・マルクス TOP
(唯物史観の定式)及び(マルクスの経歴に関する自己紹介A)了 2016.7.22(2023.12.13アメーバブログから引用)
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第39回各級講師資格試験問題 中級・科学的社会主義(問題と私の解答):(2015年の出題) TOP
(第1問)
「生産力」と「生産関係」、社会の「土台」と「上部構造」、「階級」という用語を使って、科学的社会主義の
社会観・歴史観を説明してください。
(第2問)
資本主義社会では、労働者階級がどのように鍛えられ、どういう点で社会変革の担い手として成長しますか。
簡潔に答えてください。
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私の「答案」:課目(科学的社会主義)第1問
科学的社会主義の社会観・歴史観は、まず第1に、人類社会の経済的発展段階を、原始共産制、奴隷制、封建制、
資本主義と4つに区分し、それぞれ生産力、生産関係の発展段階に照応させて歴史を観ずる世界観である。
当該する社会を経済的な、人間生活の生産・再生産に基礎視角をおいて観る見方で、 経済的諸関係を社会の
「土台」と捉え、政治・宗教・哲学など、その社会のイデオロギー的諸形態を「上部構造」と捉える。そして、
経済的土台にあたる生産手段を握っている(支配している)階級がそれに応じてイデオロギー的諸形態をも支配
するが故に、その生産力に応じて生産関係を支配的に律することになる。
先に示した4つの歴史的発展段階は、生産力の発展がほとんど見られず、人間の労働が、剰余を生まず、他人を
搾取することのない段階が原始共産社会であり、他人をまるごと私有するのが奴隷制社会である。奴隷が生産した
生産物は、そのまま奴隷主の所有となり、奴隷は奴隷所有者に生活の資を得るのみである。
封建制は、土地を領主が所有し、農民は領主のもとで働くか年貢を納める。この場合、農具などは農民が所有して
いる。ここでの階級闘争は、日本の場合、多くは百姓一揆の形態をとった。
資本主義社会は、労働力商品を売るしか生産手段を持たない労働者が、自分では働かない、生産手段の所有者で
ある資本家のもとで働くことによって生計の資を得る社会であり、この関係は、賃労働−資本関係としてその生産
関係が特徴づけられる。
資本主義社会では、全てが商品形態となって現れ、ついに人間までが労働力”商品”とみなされ、労働力市場を
形成することになる。
科学的社会主義の歴史観では、しかし、原始共産社会を除いて、奴隷制、封建制、資本主義の各段階を生産力の
発展段階に照応して、生産関係を捉えるのであるが、資本主義社会をもって、最後の階級社会とみる。
それは、生産手段の私有制の最後の形態だからである。
原始共産社会を否定して生産手段の私有制に基づく階級社会の出現を、第1の否定とするならば、生産手段の共有
に基づく高次の共産主義社会は、その私有制(資本主義)を否定した段階に到達することを意味する為に、
”否定の否定”とも呼ぶこともできる。
マルクスは、必然の国から自由の国への人類の躍入とも資本論でこの変化(変革)を特徴づけている。
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(2015年の出題)
第39回各級講師資格試験問題 中級・科学的社会主義(第2問)
資本主義社会では、労働者階級がどのように鍛えられ、どういう点で社会変革の担い手として成長しますか。
簡潔に答えてください。
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私の「答案」:(第2問)
「資本主義社会では、資本の本性である(資本の)”自己増殖”の為に、(労働者階級にとっては)資本の搾取を抑える
「社会による強制」の実現を求める階級闘争が必然化する。資本の果てしない搾取欲の為に、労働者の健康も寿命までも
破壊しようとするのは、資本が剰余価値の獲得をめざす事がその本質的衝動として持っているからである。
労働力商品は、唯一、その消費によって自己の再生産だけでなくそれ以上の新たな価値を生産するからであり、資本の
自己増殖は、この労働者階級が生み出す剰余価値を無償で手に入れることができるからである。
資本家はこの”自己増殖”の衝動の他にも、自由競争によって、外的にも強制されている。
この資本主義的生産様式の中にあって、労働者階級は労働日の制限(工場)法を、資本の”責め苦”から、自分たちと同族
を守るために、勝ち取ってきた。国家をも巻き込んだ「社会的バリケード」を形成し(てき)たのである。
労働者たちは、単純協業やマニュファクチュア段階から集団化し、(資本主義の機構そのものによって)結合労働力として
鍛えられ、機械制大工業の段階では、労働者集団が支配的(階級的)な主体として登場する。労働組合の結成など、自分
たちと同族を守る資本との階級闘争の中から、社会変革の担い手として成長してきたし、成長する必然性が存在する。
マルクスが共産党宣言で言うように、その為には労働者が階級として団結し、政治権力の座にのぼらなければならない。
国会や議会が有効に存在する国々では、選挙を通じて議会の多数を得ての権力奪取も考えられる。
労働者階級が階級闘争を通じて真に階級搾取のない社会に変革する”道”がここには開かれている。」
(※若干、用語など訂正したところがあります。 2019.8.12) TOP |
2024年10月27日衆議院総選挙の結果(10区=一宮市・岩倉市) TOP
有権者数=350,570人 投票率50.79% 当選:藤原規眞(のりまさ)59,691票。
★一宮市の投票結果(詳細PDF)
当日有権者数:(男:151,103女:161,508計:312,611)総投票者数:(男:78,176女:80,062計:158,238)
当日投票者数:(男:53,866女:52,860計:106,726)期日前投票者数:(男:23,903女:26,846計:50,749)
総投票率(%):(男:51.74女:49.57計:50.62(%)) 前回投票率:53.66% (前回比マイナス3.04%) TOP

NHK特設サイト(自民:191(▲56)、公明:24(▲8) 計:215(▲64) 野党他計:250(△64))合計:465議席
立民:148(△50)、維新:38(▲6)、国民:28(△21)、れいわ:9(△6)、共産:8(▲2)、
参政:3(△2)、保守:3(0)、社民:1(1)、無・他:12(▲10) ()内は選挙前との増減比較。 TOP
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