Kくんの自作アンテナ日記 その4 ダミーロード
【ダミーロード】
資料は、「たのしい電子工作」NO1他参照
その4・・・ダミーロードとは?
DUMMY(疑似)LOAD(負荷)の意味で、通常疑似空中線と呼ば
れています。
これは、アンテナの代わりに抵抗体を使って、電波を空中に放出しないで
熱に変えてしまう方法で、不用意に電波をださないで他の無線局などに迷
惑をかけない目的があります。
アマチュア無線にも電波法で送信機の調整など試験電波を発射する時は、
出来るだけダミーロードを使うように定められていますね!
(電波法57条)
このダミーロードは、アンテナといっても抵抗ですからアンテナの給電点
インピーダンスに合わせる必要があります。
現在では、同軸ケーブルなど50Ωが主流ですから50Ωのものを用意す
ればOKですね。
合成抵抗!?・・・抵抗を並列でつなぐ時の合成抵抗値は、分数式の逆数
になって、計算が多少めんどうになりますが、回路は簡単です。
ここでは@10Wまで使えるダミーロードとA50Wまで使えるものを作
って見ましょう。
それではまず、材料から集めてみましょう!
【ダミーロードの作り方・・・10W&50W】
(1)材料
@抵抗・・・200Ω3W、酸化金属被膜抵抗・・・・・4個
(これは電化パーツ屋など電子部品屋さんに売っている)
A5D用M型コネクタ 1個 を 5DFBの同軸ケーブル数cm
の一方 にハンダ付けしておく。
以上が10Wタイプです。
以下は50Wタイプのダミーロードを作るときに必要になります。
@抵抗・・・500Ω5W、酸化金属被膜抵抗・・・・・10個
A5D用M型コネクタ 1個 を 5DFBの同軸ケーブル数cm
の一方 にハンダ付けしておく。
B片面プリント基板・・・・少々
(2)製作
@10Wタイプのダミーロード
まず下図のように抵抗4個をまとめてその一方を同軸ケーブル
の心線にハンダ付けし、他方を網線にハンダ付けすれば出来上
りです。
抵抗
5DFBなど ┏━━━━┓
┏━┓===============╋━━━━┫
┫M┃━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋
┗━┛===============╋━━━━┫
M型コネクタ 同軸ケーブル ┗━━━━┛
200Ω3W×4個
これが10Wタイプのダミーロードです。
A50Wタイプのダミーロード
50Wタイプでは、抵抗の数が10個にもなるので、片面プリント基板を
2個利用して10Wタイプと同様に同軸ケーブルの心線に一方を、網線に
他方をハンダ付けすれば出来上がりです。
(3)使い方&つなぎ方
ダミーロードの使い方&つなぎ方は、以下の通りです。
(つなぎ方)
ダミーロード===SWR計===RIG
(使い方)
使い方は、トランシーバーのモードをFMなど連続的な電力を出すモード
にしておいてからダミーロードのSWR特性を計るように電波をだします。
SWRは、1.5以下になるはずです。
また、近くに電界強度計などをおいて、電波が出ていないことを確認して
みて下さい。
なるほど・ザ・ダミーロードです!!
次に、SWR計のレンジをパワー測定に切り替えてみましょう。
ここで振れたパワー値がほぼ正確なあなたのRIGのパワーです。
一般に市販されているSWR計はダミーロードを利用して調整されている
ので、この状態でのパワー測定は理想に近い測定方法だといえますね。
(ちょっと変わったダミーロードの使い方)
それは、同軸ケーブルの電力ロスの測定につかう方法です。
リグとSWR計の間に使う予定の同軸ケーブルを接続して、ダミーロード
でパワーを計るとパワー表示は、ロスされた分だけ少なく表示されます。
このロスの少ない同軸ケーブルがよりよいものだという次第です。
いかがでしたか?
簡単な自作測定器でもかなりの事が分かって、あなたのHAMライフにも
磨きがかかってきたとは思いませんか?
それではまた、次の機会まで。
次回は430MHzスケルトンスロットアンテナについてレポする予定で
す。(これは、今年度JARLの教室で得た資料にもとずいています。)
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